Nruc × SANO KIKO
GENTLE HIKER'S COOKER
SPEC
MATERIAL : COPPER 99.9%
CAPACITY : 700ml (MAX)
WEIGHT : 293g
使えば使うほど"変化"を遂げる至高のクッカーを…。
誰もやらなかった銅製のソロサイズ。銅で作るからには重さはもう気にしない事にしました。とはいえ、それ以外の機能性には一切手は抜いていません。
山ギアに必要な最低限の配慮と、純粋に所有する嗜好の両立を目指した結果、アウトドア・インドアどちらの視点からも見たことがない唯一無二の調理器具が生まれました。
芸術的な器や茶器を生活風景の一部として嗜むように、ソロクッカーの経年変化を見守り鑑賞してもらいたい。そんな私たちが考えるロマンの追求を味わう至極の山ギア。
重さを犠牲にしてまで叶えたかった拘り。
それは「無駄のその先」究極の世界への入り口。
STACKING STYLE
深鍋は176g、浅鍋は117g。合計293g。
同サイズのチタンクッカーの実に倍の重さ。
軽さに関しては銅を使うと決めた時点で無論諦めていたましたが、パッキングサイズとスタッキング性には徹底的に拘りました。
一部のチル特化型U.Lハイカーにも受け入れられるよう、奥行きの薄いU.L系バックパックでも収まりが良い深型のソロサイズの形状をチョイスし、もちろん110サイズのガス缶が中に収まる内径に。そしてクッカーの外にはスタッフも愛用するVIVAHDEの山のうつわ(中)がピッタリハマる外径に。どちらも絶妙なバランスでスタッキングできるよう、ミリ単位で調整を繰り返しました。
蓋をリッドではなく浅鍋形状にした理由は、ストーブとコップも一緒に収納させるため。110ガス缶に2000kcal台の小型ストーブとマッチ(もしくは同サイズの小物)、そしてwildoのフォールダーカップまたはSEA TO SUMMITのXカップが1セットになります。
「重いけど、これだけコンパクトにまとまるなら、全然アリかな。」と、言ってもらえるようなセットになるよう考えた結果のスタイルです。
AGING
Nrucが銅に惹かれる理由のひとつは「経年変化」というひとつの事象。これはNrucや佐野機工が体現する“ものづくり”の延長をユーザーにも体感してもらえる利点だと私たちは捉えています。
表面にはクリア塗装を施していないので、使えば使うほどブロンズ色に変わり、味が出る。あえて酸化させると古道具のような佇まいにもなるし、沢山摩ってあげればマットな色味にも。
購入後は全てのユーザーに“その後”を仕上げる工程に参加してほしい。そんな思いを伝えてくれるのが私たちにとっての銅であり、それを最も表現できるのがGENTLE HIKER’S COOKERです。
OTHER COMMITMENTS
SPOUT
注ぎ口の形状にもとにかく拘りを。コーヒーを淹れる際に湯が出来るだけ細く落ちるように、形状をミリ単位で調整→テスト→調整を何度も何度も繰り返し、耐久性を損なわないギリギリのラインを見極めつつ辿り着いたフォルム。佐野機工の血の滲むような努力の結晶がここにもあります。
NO HANDLE
深鍋もハンドルを付ける構想があったものの、佐野機工が求める耐久性をなかなかクリア出来ず。"壊れないもの”を製造するスペシャリストだからこその譲れない点をNrucとしてはポジティブに捉え、近年定着しつつあるノーハンドルに潔く切り替えました。結果的に軽量化の悪あがきが成功。どう掴むかも楽しみながら考えてください。
SCALE
もちろん、鍋としての純粋な美しさにも拘りたかったので、本体には余計な目盛りは入れていません。とはいえ、それではあまりにも不親切なので、Nrucロゴ刻印の最下部が400mlになるよう位置を調整し、最低限の目安となるよう配慮。そんな細かい拘りも感じて頂けたら幸いです。
HEAT CONDUCTION
銅の利点はアルミやチタンを越える熱伝導率の高さ。垂直一点に炎が上がる小型ストーブでも安心した調理が可能。ご飯炊きにも最適かもしれません。深鍋と浅鍋共に内面はメッキ加工を施し、食材や湯に銅の匂いがつく心配はありません。本体側面の薄さの都合上、焚き火等で強い炎が側面に当たる環境での使用は残念ながら向きません。